ももクロの「桃色空」はいいぞ

 

わたし、スターダストのアイドルがめちゃめちゃ好きなのです。

それは、努力、涙、夢、わたしの大好きなキラキラが詰まってるから。

スタダアイドル=イロモノ、ガチャガチャしてる、っていうイメージに隠されたそのキラキラが最高に好き。ギャップがたまらない。

 

そんな彼女たちが歌うスローテンポな曲がすごく好き。

イロモノでない曲を歌うときの彼女たちが、ひたすらにまっすぐで眩しくて切なくて好きなのです。

 

今回オススメしたいのがこちら。

 

桃色空。

 

こちらは2016年に発売されたアルバム「白金の夜明け」のラストを飾る曲でございます。

本当に好き。堂本剛さまにはいくら感謝してもしきれません。こんなに良い曲をありがとうございます。

 

 

ゆったりとしつつ、でも確実に時間が過ぎていく切ない感じが含まれていて、ちょっとゴスペルっぽくもあり。

空が桃色になる時間帯って、今日と明日の中間地点であり、その色が現れるのはほんの一瞬。だから、今日という日が終わることの切なさと、明日が確実に来るとは限らない切なさと、その分いまを生きられることの幸せや感謝、などが詰まっていて。あたたかくて柔らかな曲。

「Life is one time」がこの曲のキーワードであるなと感じます。人生一度きり。いのちは夢ではない。人は永遠ではない。死はいずれ来る。だからいまを生きよう。というメッセージだとわたしは受け取りました。

 

 

わたしが一番好きなのは、玉さんの「映画のような〜」から、夏菜子ちゃんの「〜太陽を月を涙へと捧げて」までのところ。

 

 

映画のような  漫画(アニメ)のような  壊れゆくいま… 僕らはなにを  愛と呼ぶかを  心に映し  痛む悲劇を  終えてはならない

愛というものを再確認し、傷つくことから目を背けてはいけない。愛するものがあるからこそ幸せや喜びを感じることができるし、愛するものがあるからこそそれを失ったときには痛みや苦しみを感じなければならない。

そしてその痛みは映画やアニメのように美化できるようなものではない、、ということなのかな。

 

転調の仕方がちょっと不安になる感じだから、余計にそのあとのあーりんパートに幸福感・安心感を感じる。音楽わからないけど。歌詞と音の感じがリンクしてて好き。

 

 

朝陽が街へ  還ってくる幸せ 抱き締めながら 還らない  いまを生きよう

 

街へ還ってくる朝陽。朝から晩まで繰り返す日々。でも「いま」というときは還らない、だから幸せを体全体で受けとめながら生きよう

朝陽が「昇る」のではなく「街へ還る」という表現と、幸せを「噛み締める」のではなく「抱き締める」という表現が大好きです。そしてあーりんの幸せそうな声色が相まってさらに大好きです。

 

 

笑顔だけでは  渡れぬいまを渡れ  虹を架けるの  涙を太陽に捧いで

涙=雨、虹は雨の後に出る

人生楽しいことばかりじゃないから、笑顔だけじゃなくて泣いてしまうこともあるけど、その後に虹が出るからそれを架け橋にしていまを渡ろう(生きよう)

というパートを「笑顔が一番」のコールを持つ最年長が歌うのが良いんだよね。

 

 

そして、「ここで待っている  始まりの場所に立って  夢から覚めた  涙を太陽に捧いで

この曲が公開された当初はこうなるとは予想もしていなかったと思うけど、今この曲をCDで聞くとここでうるっときちゃう。

 

いのちは永遠だと思っていた夢(幻想)から覚めて、涙を流している。そしてやっといのちを実感して人として?スタート地点に立てている。他の気づいていない人を待っている。

 

本来の受け止め方をすればこんな感じになると思う。

 

でも、今はもういない有安さんが、夢から覚めて、始まりの場所に立って待ってるんです。

そう思ってここだけ見ると、アイドルという夢から覚めて、涙を流して、普通の女の子としてのスタート地点に立って待っている(見守っている)とも思えてしまうんです。

その決断もまた、Life is one timeを体現した結果なのだと思うとなんだか。余計に。

 

 

 

サボテンとリボンでは恋とかキスとかのパートを一切任されなかった夏菜子ちゃんが、

再び恋を追いかける季節(とき)のような  張り裂けそうな  太陽を  月を  涙へと  捧げて

今まで恋なんてしたことなさそうな(失礼)夏菜子ちゃんが、「恋を追いかける季節」をもうすでに体験しているかのようなパート。胸熱。

 

前2つは涙を太陽に捧いでいて、ここでは張り裂けそうな太陽と月を涙に捧げている。

捧いで、と捧げて、の違いは何なのだろう。太陽だけでなく月も涙に捧げるのはなぜなのか?

絶対何らかの意図あるよね。使い分けてるよね。なんだろう〜〜〜。

 

とにかくここ、夏菜子ちゃんの最後のところが今までの流れと違うから、ここのたたみかけでいつも泣いてしまう。夏菜子ちゃんのあの歌声も相まって、胸の奥が切なくなってしまう。

 
 

「アマランサス」が起きて見る夢、をテーマに人としての一生を表現していて、白金の夜明け」は寝て見る夢、をテーマにしているから、全体的に幻想的な雰囲気の曲が多い。

イメージとしては天界で次の転生を待っている感じ。

そしてやっと最後の曲であるこの「桃色空」で少しずつ現実に引き戻される。「夢から覚めて」「いまを生きよう」といったメッセージが散りばめられていて、聴き終わった後にアマランサスのオギャー!に戻りたくなる。アルバムの中の意味合いとしてはこれで輪廻転生が完了なんだよねきっと。

 

いのちとは夢じゃないと気づけて新たないのちとして転生するから、いのちの夢から覚めた今日を語る(生きる)ことができるんですよね。

 

 

はー。ほんとエモい。

いつか歌詞考察じっくりやりたいなあ。知識が足りなさすぎる…。

 

というわけで、桃色空はいいぞ

ももクロのイメージが怪盗とかサラバとかで止まっている人に特に聴いてほしい。

心が浄化されます。